パラレル部屋
□今日から「マ」のつく仔猫日記
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闇が身体に纏わりつく
”っとに・・・君ってばちっとも僕の気持ちを理解していないみたいだね?”
纏わりついてくる闇から逃れようと必死で身体を捩らせるがそれはまるで粘りつくように体の自由を効かなくさせてゆく
既に声は失ってしまっている。
なんとか声を出そうと足掻いても出てくるのは獣の鳴き声
”無駄だよ?”
クックック・・・・・
闇を纏いし者がいかにも楽しそうに足掻きもがく姿を上空から見下ろし眺めている。
”さぁ・・・・もう覚悟を決めて・・・・
君が本当の意味で・・・・・・に気づく日まで僕はじっくり待つこととするよ”
”何せ時間だけは嫌というほどたっぷりとあるからね・・・
まぁぼくは気長に待つとするよ・・・・・”
それから幾年月過ぎたか判らない。
気づけば周囲は深い森に覆い尽くされるほど時が流れすぎたと言えば理解してもらえるであろうか?
時代は流れ深い森の辺りにも人の存在が見られるようになった。
だが、
一度足を踏み入れると魔物に囚われ二度と戻ることが出来ない・・・
その森はあまりに深く惑わせるので・・・人々はその森を魔の森と呼び恐れ戦き足を踏み入れることないよう言い伝わっていた。
その魔の森に足を踏み入れたものがいた。
2007/11/29〜2007/12/07