桐壷

□序章
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―――いつの御世だったか、女御や更衣が大勢仕えていらっしゃる中に、特に高貴な身分ではないが、とりわけ御寵愛を一身に浴びている方がいた―――





亡き父の強い望みでもあった為、私は宮中に入内(じゅだい)する事になった。

御所内に与えられた場所は桐壺、身分は更衣ということから、私は桐壺更衣(きりつぼのこうい)と呼ばれる事になる。




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