ノブナガ
□安息の居場所
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ノブナガに部屋に招かれたのをいいことに、私はソファーに座ると隣にいるノブナガに寄り添った。
「何だよ、今日すげえ甘えてんな」
「……そう?」
「普段は自分からくっついて来たりしないだろ」
「う〜ん、だめ?」
「いや、全然」
ノブナガの体に寄りかかるようにしていると、ノブナガは私の肩を抱いた。
彼の言う通り、いつもは自分からこんなことはしない。 しなくてもノブナガからして来てくれるっていうのもあるし、何より照れ臭いからだ。
今日は特別何かあったわけじゃない。ただ何となく、こうしたかっただけだ。
「そういえば、何か用だった?」
髪に指を絡ませてくるノブナガに聞いた。
「特にねえなあ…。ただ呼んだだけ。暇だったしな」
「そう」
私があっさり答えると、ノブナガが髪をいじっていた指で私の顎を掴んだ。
「少しはガッカリしろよ」
「……なんで?」
「『お前に会いたかったから』とか言われたくねえの?お前」
「ぷっ!」
私が吹き出して笑うと、ノブナガは何がおかしいんだよ!と言って慌てていた。 分かりやすい。ノブナガの方が女の子みたいだ。