ねがいぼし
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辺りは日が落ち、町をオレンジ色へと染めていく。
公園で遊んでいた子ども達も帰っていき、公園にはすでに空と銀時だけとなっていた。
「空、そろそろ帰るか」
「もうちょっとー」
砂場で山を作っては潰し、作っては潰しを飽きもせず繰り返す空に銀時は静かに溜め息をついた。
「あ…買い物」
暗くなった空を見上げながら、家を出る前に新八に買い物を頼まれていた事を思い出す。
「かいもんいくの?空もいきたい!」
「あーでもなぁ…この時間ならもう新八が自分で行ってるかもな」
「…かいもんいかない?」
立ち上がる銀時にしゃがんだままの空が見上げて呟く。
大きなくりっとした目が切なげに銀時を見つめ…
「行くか」
銀時が折れた。
「やったー!」
笑顔で立ち上がり、パンパンと手についている砂を払う。
服についている砂を銀時が払ってやると、2人は手を繋いでスーパーへと向かった。