うさぎの飼い方
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「ほら、着いたぜ」
「…ありがとうございます!」
やっと着いた真選組。
坂田さんにぺこりと頭を下げる。
「いーってことよ。ところで…えっとー…」
「あ、未兎っていいます。」
「あー未兎ちゃん?真選組に何の用があんの?」
「…それは…言えません…」
せっかく親切にしてもらったのに、こんな事に巻き込んじゃいけない。
真選組まで案内してもらった時点で、もう巻き込んでしまったのかもしれないけど…。
「あの、本当にありがとうございました」
「ま、何かあったら万事屋まで来いよ。また力になってやるぜ」
「はい」
もう一度深々と頭を下げると、坂田さんは来た道を引き返して行った。
せっかく親切にしてもらったのに、ごめんなさい。
覚悟しろ、真選組。
さようなら、私の人生。
心臓が今まで聞いたことのないぐらい大きな音を立てている。
落ち着くために深呼吸をしてみるが、どうやら意味をなさないらしい。
それでももう一度深呼吸をすると、鞄に隠していたバズーカを取り出した。
「死ねえええ!真選組!」
ドカーンと大きな音と共に辺りは煙に包まれ、ヒラリと帽子が地面に落ちた。