短編

□Reason for tears
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それから3日間、一護は色んな場所に連れて行ってくれた。
学校、病院、河原、公園。


でも結局記憶が蘇ることはなかった。
そして約束の3日目。


「役に立てなくて悪かったな」

「ううん。たくさん付き合ってくれてありがとう。」

「もう…いいか?」

「…うん」


3日前のあの日と同じ様に、目を閉じた。
目を閉じて浮かんできたのは3日間の一護との記憶で、思わず目を開けた。



「どうした?」


「あの…ね、一護。私の我が儘あと1つだけ聞いてもらってもいい?」

「なんだ?」

「私のこと…覚えてて」

「え?」

「記憶のない私の唯一の記憶は一護と過ごした3日間だけ。一護の中にほんの少しでいい、ほんの少しでいいから私のこと覚えてて」


あなたの中に


「私の生きた証、見つけられたから」


一護は優しく笑って、抱きしめた


「俺の中にお前はちゃんといるぜ。絶対忘れねーから。」


「ありがとう」



魂葬される瞬間、私はやっぱり泣いていた。





Reason for tears
(君に逢えてよかったよ)
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