月奏アーネジェウ

□dawn of the kings ep6
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ずっと傍にいて
私を独りにしないで


*月奏アーネジェウ*
dawn of the kings
ep6 ああ、愛しき日々のラプソディー 二葉



「だから、今のデュエルはあのタイミングで魔法を発動させるより、1ターン待って…」
「いや、それだと十代のネオスに…」
「思いきってこっちのカード使う手もあるぜ」

結局ヨハンは十代にデュエルに負け、十代と共にアテムの部屋に泊まることになった。
兼ねての宣言通りデュエルをしては、そのおさらいや戦略の討論をしていた。
時にはアテムも交えてデュエルしたが、二人ともこてんぱんにやられた。

ピピピッ!ピピピッ!

電子音が響き、思わず三人は時計の方を見る。
「9時か…」
アテムが呟く。
そして、パンパンと手を叩き、二人に向けて言った。
「二人とも、もう夜も遅い。そろそろ寝る準備をしないと明日が辛いぞ」
「えー!!」
十代が不満の声をあげる。
「とことん付き合うって言ってくれたじゃんかー!」
「そう言うなよ、十代。明日は小テストするって、クロノス先生が言ってただろ?」
「げ。そうだっけ?」
ヨハンの言葉を聞いてもなお、十代は言い募ろうとする。
見かねたアテムは十代の頭をぐりぐりと押さえつける。
「十代?俺は教師だ。生徒が授業に支障をきたすようなことを、見過ごせるわけがないだろ??」
アテムは手早くカードをまとめる。
「さ、寝る準備をしようぜ」
十代もしぶしぶ諦め、カードをまとめる。
「あ!」
十代は急に立ち上がる。
「パジャマ部屋に忘れてた!」
ヨハンが机に突っ伏す。
「十代…ついでに着替えて来てくれると嬉しいかも…」
十代は不思議そうに首を傾げる。
アテムは苦笑して、ヨハンに賛同した。
「ヨハンの為にも、部屋で着替えて来てやってくれ。シャワーも忘れないように」
「??はーい」
頭にはてなマークを浮かべながらも、十代は同意してアテムの部屋に出ていく。

「アテム先生、シャワー借りていいですか?」
「ああ。湯船にお湯をはってるからゆっくり使ってくれ」
「ありがとうございます」

そんな会話を耳にしながら。



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