君の世界が終わる夜

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彼は、目を閉じた。

しばらくしてから目を開けると、老人の元へ歩いていった。

どうやら、君の会いたい相手は君に感謝していたようだね。

にゃ

本当だとも、と彼に答える。

老人は彼の左足に触れた。
細い足首に彼と同じ黒いひもが巻かれている。彼は、小さな舌でいとおしそうにそれをなめた。

気がつかなかったよ、という老人の言葉に彼は小さく鳴いた。


あれから海を渡っていたね。次は、新しい土地だ。

にゃん。



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