八晴小説

□希望の未来U
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最高の誕生日を八雲にして貰った日の夜。

八雲は片づけが終わった後、婚姻届を持ってきた。

あたしが書く欄以外が埋まったやつを。

それに、記入した。

なんか、実感がわかなかった。

でも、嬉しくてまた八雲に抱きついた。

「そんなに嬉しいか?」
「うん!嬉しい。」
「なぁ?」
「うん?」
「晴香の両親に了解もなしに、婚姻届は早すぎたか?」
「うぅん。お母さんにいつ八雲と結婚するの?って催促されてたから、大丈夫/笑。」
「そうか。でも、お義父さんは?」
「そんなに心配なら今から電話してみる?」
「あぁ。」

あたしは実家に電話した。
「もしもしお母さん?」
「あら、晴香。どうしたの?」
「あのね。報告があるの。」
「なぁに?もしかして、八雲君と結婚するの?/笑。」
「それは、八雲に聞いて///。」

そういって、受話器を八雲に渡した。

「お久しぶりです。八雲です。」
「あら、八雲君。元気?」
「はい。それで、報告なんですが・・・。」
「晴香をよろしくね/微笑。」
「えっ?」
「あら、そういうことじゃないの?」
「えぇ。さっき晴香にプロポーズしました。」
「それでオッケー貰ったんでしょ?」
「はい。斉藤晴香になってくれるそうです。」
「よかったわね。」
「はい。それで、婚姻届に判を押す前にお義母さんとお義父さんには報告しといたほうが良いと思いまして。」
「そう。私は大歓迎よ。」
「ありがとうございます。」
「お父さんにも聞く?そばに居るけど。」
「お願いします。」
お母さんはやっぱりOKみたいだ。

問題はお父さん。平気かな?

「もしもし。八雲君か?」
「はい。」
「晴香と結婚するのか?」
「はい。そのつもりです。僕は晴香さんが居ないと駄目なんです。晴香さんが僕の光なので。」
「そうか。晴香を幸せに出来るか?」
「わかりません。」
「・・・。」
「僕は、今まで人を幸せに出来ない人間だと思っていました。僕には、宿命がついて回ってた。でも、今は違う。だから、正直戸惑ってます。晴香さんは幸せにしたい。ですが、自信はありません。」
「君は、正直だな。」
「晴香のご両親には嘘をつきたくないので。」
「そうか。」
「お義父さん。僕は、晴香さんと一緒に未来を作りたいんです。笑っててもらえるように、努力します。なので、晴香さんを僕に預けてくれませんか?」
「わかった。晴香を頼む。」
「本当ですか?!」
「あぁ。晴香と共に幸せになれ。君と居る晴香は生き生きとして、自然体だ。君になら、任せられる。」
「ありがとうございます。」
「ひとつ、条件を出して良いか?」
「なんでしょう。」
「早く、孫の顔が見たい/微笑。」
「わかりました/微笑。」
「じゃあ、たまには帰ってきなさい。二人で。」
「はい。失礼します。」

八雲は電話を切った後、少し涙ぐんでた。

「お父さんなんだって?」
「晴香を頼むって。」
「よかった。」
「孫の顔が早く見たいとも言ってたぞ/笑。」
「お父さんったら///。」
「僕はいつでも良いぞ/笑。」
「もう!八雲のエッチ!///。」
「僕だって、男だからな/笑。」
「明日、婚姻届けだしてからね。」
「分かった。出来ちゃった結婚はやめとくか。」
「そういうこと。」
「じゃあ、もう寝るか。」
「うん。」
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