八晴小説

□希望の未来U
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「おやすみ。八雲。」
「おやすみ。」

あたしと八雲の寝室は別。
でも、何か一人が無性に寂しくなった。

何か、八雲に誤解されそうだけど・・・八雲の部屋に行っちゃおうかな。

八雲の部屋を思い切ってノックした。

「八雲。起きてる?」

少しして、ドアが開いた。

「どうした?」
「何か、眠れなくてさ。」
「そうか。入るか?」
「うん。」

八雲の部屋に通されて、ベットに座った。

「ごめんね。もう寝るとこだったでしょ?」
「いいよ。僕も眠れなかったし。」
「そうなんだ。」
「あぁ。晴香?」
「何?」
「もしかして、寂しくなったか?」
「やっぱり、八雲には敵わないよ。」
「うん?」
「あたしの事なんかお見通しなんだもん。そう、何か無性に寂しくなったの。それで、眠れなくてさ。暫くは寝ようと頑張ったんだけど、思わず八雲の部屋ノックしちゃった/苦笑。」
「そっか。じゃあ、一緒に寝るか?」
「えっ?」
「身の保障はしないけどな/笑。」
「部屋戻る!」
「嘘だよ。何もしない。」
「ほんと?」
「あぁ。約束だからな。それに、僕も何か寂しかったんだ。一人で寝るの。」
「なら、一緒に寝てあげる/笑。」
「ありがとう/微笑。」

二人仲良くベットに入ったら、八雲が抱っこしてくれた。

すっごく温かくて、それだけで幸せだ。

八雲があたしの髪を梳いてくれてるのが、心地よくてすぐに寝れた。

八雲が穏やかな笑顔で「おやすみ。晴香。」って言ってくれたのが聞こえた。
次の日、八雲が先に起きてた。

「おはよう。晴香。」
「おはよう。早いね。」
「あぁ。珍しく早めに目が覚めた。」
「そうなんだ。」
「朝飯作ったから、食べよう。」
「ありがとう。」
「どういたしまして。」

朝はフレンチトーストだった。
あたしのほうは蜂蜜がかかってた。
甘いのがすきだから。
それが妙に嬉しくて、朝からにやけてた。

「あぁ〜おいしかった。」
「そうか。」
「うん。片付けはあたしがやるね。」
「僕も手伝う。」
「いいから。もう、誕生日は終わったの。いつもやってもらったら、ありがたみが無くなっちゃうもん/笑。」
「僕は神様か?/笑。」
「八雲様だよ/笑。あたしを幸せにするご利益抜群の神様/笑。」
「あっそ///。」
「照れてる照れてる/笑。」
「うるさい///。」
八雲をこうやってからかって遊ぶのも何か楽しくて幸せ。

本当に、八雲はあたしを幸せにする天才だ。

「晴香。」
「なぁに?」
「今日奈緒何時に来るんだ?」
「朝、お昼くらいに来るってメール来てたよ。」
「そっか。じゃあ、区役所には午前中行こう。」
「うん///。」
「どうした?」
「改めて斉藤晴香になるんだなぁって思ったらさ///。」
「照れる?」
「うん///。」
「じゃあ、僕が小沢八雲になろうか?/笑。」
「それは嫌。あたしが斉藤晴香になりたいの。」
「なら照れるなよ。」
「無理///。」
「まぁ、僕も照れてるけどな。」
「じゃあ、おあいこじゃない。」
「そうだな。」
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