後悔と償い

□後悔と償い…
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グラリ:アーサーが即位につき、それに反発をする者方が出てきます。

〈ゴアの城〉

リエンス「あんな年端もいかない小僧に王が務まるか。」

〈ガルロットの城〉

ネントレス「何処の馬の骨だかしらない若僧に、治められるはずがあるまい。」

〈オークニーの城〉

ロッド「もう、即位についたなら、力でねじ伏せるしかあるまい。」

家臣A「ゴア、ネントレス、オークニーで反乱が起きました!」
アーサー「わかった、兵を集めて鎮圧に向かう。」
マーリン「その前に、ベンウィックとゴールに同盟を結んだ方が有利に運びます。」
アーサー「わかった。」

〈ベンウィックの城〉

バン「王、直々に来るとは感心! 感心!」
アーサー「同盟を結びに参りました。」
バン「そうか! よい! よい!」

〈ゴールの城〉

ボース「バンと組んでいるのか? なら別にいい。」
アーサー「有り難い。」

グラリ:そうして、ベンウィックとゴールから支援を受けながら、スコットランド南部からウェールズまで広範囲で戦い。

アーサー「テェアー!」
《ブサリ》
ロット「くっ!」
兵士「ここは引き付けます! 逃げてください!」
ロット「すまない。」
アーサー「待て! 逃げるのか!」

グラリ:ロット王に逃げられたものの、手傷を負わせて一段落がつき、この戦いを記録し、整理するため、一旦城に戻ったアーサー。

家臣A「王に面会したいと言う者達がおります。」
アーサー「そうか、通せ。」
家臣A「ですが、兵士もおり」
アーサー「なら他に誰がいる。」
家臣A「貴婦人でございます。」
アーサー「なら貴婦人だけ通せ。」
家臣A「貴婦人だけだ。」
侍女「なにを!」
モルゴース「よい、では入らせていただきます。」
《キュイン》
アーサー「なんて美しい人だ。」
モルゴース「お初にお目にかかります、アーサー王。」

グラリ:実は、このモルゴースと言う人はロットの妃であり、アーサーの秘密を知る為にアーサーに近づいたのですが、この出会いが悲劇への歯車が回り始めるのです。

モルゴース「どうなされましたか?」
アーサー「いえ! 何もありません!」
モルゴース「そうですか?」

グラリ:その後、モルゴースはアーサーから秘密を聞き出そうとしますが、アーサーは口が堅く、言いませんでした。

アーサー「頼みがありますが。」
モルゴース「なにかしら?」
アーサー「私と一晩過ごしてください。」
モルゴース[何か掴めるかもしれないわ。]「いいですわ。」

グラリ:そうして、甘い夜を過ごしたモルゴースは妊娠し、戻って行きました。
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