∫story∫

□愉快な一日
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凪紗「さて」






俺は正式な契約をした後、家路につくことにした。





道中、

空はもう漆黒に包まれたかのように暗く、この世を映し出すのは丸い丸い月のみだった…



辺りは静寂の世界が広がり、虫の鳴き声さえ聞こえなかったほど、本当に静かな場所へと変わっていた。


鳴り響くのは俺の足音だけ…







凪紗
「少し遅くなりすぎたな…
夏なのに夜は寒いんだな……」



そんなことはどうでもいい話なので、すぐに記憶の中から消えていった……








変わりに記憶から幻想荘のことが引っ張り出されてきた。



今思えば

なぜ霊夢と名乗る女性は俺を幻想荘に招いたのだろう……




今の時期だ
俺以外にも物件を探している人などそこら中にいたはずだ














――なぜ俺を……











そんなことを考えている内に自宅へとたどり着いていた……





昨日

あらかた整理しといた私物を今日中に片付けることにした。




今気付いたが、
そこら中に段ボールの山ができているが、俺の寝る場所ができていなかった…………







凪紗
「ぬぅぅおおぉぉおお!!!!
しまったぁぁああ!!
俺としたことが、片づけに熱心になりすぎて自分を見失っていたぁあ!!!」



不明な独り言をほざいている18歳の俺……



ただの鈍感なだけです。




そんな鈍感くんこと凪紗は今日限りの堅い堅いベッド(洋式の床)に寝ることにした……














凪紗
「……………ほっとけ」







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