「醜い嫉妬で身を滅ぼした女の高校生活」
□―序章―
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―序章― 楽しみ
春。
今年、私は高校2年になった。
今思えばこの1年間は経つのが早かった。
新しい環境。
新しい友達。
新しい先生。
沢山のことがあった。
こんな体験は今まで無かったから全てが新鮮で、毎日が楽しい。
そして私は高校で“薙刀部”に入った。
私の高校の薙刀部はとても強くて、県大は優勝、インターハイは3位という戦歴を持っている。
私は全然強くないけれど、先輩や同級生が試合で勝っていると、とても誇らしい気になる。
部活内では私はいわゆる“いじられキャラ”で、先生や先輩、そして同級生にもからかわれている。
褒められる事が大好きな私には凄く屈辱的な事だけど、元から頭も顔も、器量も良くない私は耐えるしか無かった。
だけど今は春。
そして新学期。
新しい新入生が入ってくる日。
いじられるのも今日まで。
考え方は悪いけど、私はこれから屈辱的な事はされないし、今度は私が新入生をいじれる。
それに私よりも下手な子達が入って来る訳だから、私が先生や先輩に褒められるかもしれない。
凄く楽しみ。
だから新入生の部活勧誘を頑張った。
その甲斐あってか、仮入部者が12人、来た。
驚いたけど、初々しい姿が可愛いかった。
それから授業の移動時に相手から挨拶される快感!
後輩達からの憧れの目。
全てが1年前と違う。
毎日が、更に楽しくなった。
―序章・終了―
2009.4.2.