デュラララ

□ペットに躾を
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「いぃざぁやぁあああ!!」
「アハハ、シズちゃんったら、どこ狙ってるのかなぁ」

ガシャーンと窓が割れる音だけならまだよしもバコッなど鈍く、何かが壊れる音が廊下から聞こえる。
そんな中、教室にいる生徒は気にしないように廊下から顔を背けるものの、やはり音が聞こえるため、気になってしまう。
ところがそんな中、黙々と読書する生徒がいた。
それに廊下で戦争を繰り広げる奴らと読書しているヤツの友人は苦笑い。

「いいの?あれを放っておいても」
「ああ、放っておけ。バカは一辺死ねばいい」
「いや、彼らは死なないでしょ。だって、君のために争ってんだから」
「フッ、くだらん」

本を読みながら、新羅の言葉を鼻で笑う晋仁。
どうやら、廊下の二人は晋仁を取り合っているようだ。

「うわぁ、晋仁君、それは臨也や静雄に悪くない?」
「悪いとは思わないな。何たって、勝手に争ってんだからさ」
「そうかもしれないけど、ホントにいいのかい?」
「ああ」

晋仁は本を読み終わり、鞄にしまうと新しい本を取り出す。
ただ、鞄はぎっちり本が入っているのか、非常に重そうだ。
ついでなことを言ったら、持ち手がぎちぎちと悲鳴を上げている。

「……そろそろ、授業始まるね」
「授業か」

顔を上げ、壁にかけられた時計をみて、そう呟くと何か考えるそぶりをする。




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