司書教諭の最強説

□長期合宿、始めは顔合わせ
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「はぁ、嫌やな。鬱になりそうやわ」

合宿所へ向かうバスの中で刻は一人ぼやいていた。
それもそのはずで、刻はいつものスーツではなく、立海の制服なのだ。
しかも、東都のモノがピッタリだったというおまけつきで。

「大丈夫大丈夫、似合ってるから」
「似合っとったら、困るんやけどな」
「これで、先生と言われる確率は――」
「言わんでええよ。自分でわかっとるから」

刻の後ろの席にいる幸村や柳に声をかけられるものの、呆れ交じりに答える。
ちなみになぜか隣には仁王が座っており、刻の肩を枕に爆睡中である。
後方では切原と丸井がお菓子で争ったり、ジャッカルが慌てて、それを止めようとしている。
柳生は持ってきていたのだろう、黙々と読書に励んでいる。
その隣では真田が必死に怒りを抑えようと奮闘。
しかし、それも限界なようで爆発しそうになった。

「ほれ、仁王は起きる。丸井、切原はお菓子を片付ける。合宿所に着いたで」
「ん、もう少し」
「仁王、寝ぼけんな、起き」
「……もう、着いたんけ」
「おん、着いた着いた」

仁王の頭を起こし、起立の上で手を叩いて指示をする。
仁王はまだ眠たいようで皆が降りる間、欠伸をして、動かない。
しかし、刻が降りる時にはついてバスを降りる。
そして、全体の集合場所でもある体育館へとむかった。




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