司書教諭の最強説

□部屋決めはくじ引きで
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休憩後、部屋割などについてのことが説明された。
それについて、知らなかった或いは聞いていなかった生徒らは悲鳴に近い声を上がる。
しかし、監督陣はそれを黙殺。
とはいえ、”黙れ”の一言は発したわけだが……。

「桜舞先生、ちょっといいかい」
「ん、なんです?」

竜崎先生に呼ばれた刻はテクテクとそちらに向かう。
そんな姿は生徒にしか見えないうえにどことなくほんわりした雰囲気になった。

「監督用の部屋は1階なんだが、生憎空かなくてね。生徒と同じ階になるけど」
「あぁ、別にええですよ。おそらく人数的にも一人余るやろうし、生徒と一緒になってもええですわ」
「それは非常に助かる。申し訳ないがそれで願おう。ああ、生徒たちは籤引とするが桜舞先生は自分の部屋を自由に決めてもらって構わない」
「おおきに。ほなら、2階の角部屋、角部屋っと」

見取り図の部屋の所に刻は自分の名前を記入する。
それを見て、箱に入れる籤から刻の部屋の番号を1枚抜き取った。
そして、籤を適当に分散して箱に入れると生徒たちの前に置く。

「では、各校一名ずつ、前に出て籤を引くように。不動峰、山吹、ルドルフ、六角においては、順番を決めて引いてくれ」
「籤を引いたら、その籤の裏に自分の名前を書くこと。それは部屋の所に書き込むためやから、な。名前を書いて出すまで、次のヤツは籤は引いたらあかんで。ちゃんとせぇよ」
「それじゃ、ひいてちょ」

オジイの言葉で各校の列の始めにいた部長から箱に手を入れ、籤を引き始めた。
名前を書いて提出するまでをしっかりと刻ら教師陣はみて、指示をしていった。
そして、暫くし、全員が終わると名前の書かれた籤を一ヶ所に集め、見取り図へと書き込む。
ただ、刻とオジイは人数的にもやることがなく、自分たちの生徒の所でおしゃべりをしている。




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