薔薇ばら

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――――瞳に映る、その花、が、全ての、始まり。






「All starts are roses」






―――ターゲットの、花屋のオトコと、雇い主の少々アタマの堅そうな院長の、間を行き来する、




所謂、スパイになってから、もうそろそろひと月が経とうとしていて、




今日もまた、雇い主(=メガネ院長)に、経過報告、しに病院に行って、




休憩所で、一服してたら、ふと、目にした、




――――長い髪の、オンナノコ




抱えてるのは、紅い、あの花。



今、素性を探ってる、あのオトコが営む、花屋に、無い、





――――薔薇の、花。




嬉しそうに、抱えてる、彼女の姿に、




―――ぼんやりとした、頭は、すっかり醒め、眼は、




………釘付けになってて、





彼女の歩く姿、スローモーションになって、




―――自分の前を、横切る、瞬間、






「 」







――――突然、発した、彼女への、最初の言葉は、よく、覚えてないけど、




――――ヒトツだけ、はっきり、言える事は、




――――俺は、薔薇の花が、似合う、君に、瞬間、




………心を、奪われてしまったんだ。





―――本能で、この関わりを、一度切りに、 したくなかったから、




………自分の、恋事には、拙いコトバしか、並べられない自分が、




拙くても、気持ちをコトバにしたから、




―――今、君が、




「カンザキナオ」という、オンナノコが、




―――自分の、隣、傍に、居る存在であるという事は、




――――きっと、必然だった、って、思いたいんだ。




俺と、君の始まりは、あの、花、




――――真っ赤な、真っ赤な、薔薇の、花。





#「薔薇のない花屋」×LGの、コラボっぽく、ナオヤ×ナオ。続き、あるかも。

 

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