#2
□abridgment
1ページ/1ページ
つい、三分前まで彼女は何かを決心したの様に強さを滲ませたカオで、こっちに向かってきて。
いつも遠慮がちな彼女の想定外の態度だったから、何かと思って受け入れようとしっかり彼女を見据えた途端、
いつもの彼女に逆戻り。
どうしたたかと尋ねても、なかなか口を開かず、ただおろおろするばかり。
解るのは、カオが真っ赤だというコト。
…そっか、そういうワケ。
口を開かないからこっちからそうさせてやるよ。
用があるクセに開きがちだった距離を一歩ずつ、また一歩縮めてやる。
あと数センチの距離で耳打ち。
言いたいコトあるなら全部聞いてやるからさ、な?
プラスお願いの表情を見せて。
彼女はコレに弱いから。
ぽつりぽつりと話出す。
耳打ちに余計真っ赤になった彼女が紡ぐ言葉は支離滅裂。
あぁ、やっぱりね。自惚れじゃなかった。
すべて聞き終わった瞬間、彼女を引き寄せ、抱き締め数センチの距離を埋める。
要するに、スキなんだろ?俺のコト。
再び耳打ちで言葉を添えて。