#2

□feast
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今日は二人にとっての特別な日。


アナタとワタシが彼氏と彼女になって丁度一年。


記念日とかバレンタインだとかイベント事が苦手だってわかってたけど、


でも今日だけはいいじゃない?


二人だけの記念日祝ったって。

フルコースとまでとはいかないけれど、いつもより、盛大におもてなし。


苦手だって言ったって、ワタシがこうすればアナタが嬉しくなるのはもう知ってる。



そして、最後は二人分のケーキにたてられた一つの灯を灯し。

吹き消すのは恥ずかしいからと、ワタシがその役を。

灯りを消し暗闇になった瞬間、ワタシはアナタの領域内にとらわれ、

油断したスキを一瞬でも逃さない、アナタの獲物になったみたいで。

ただ、感じられるのは声と体温だけ。

あまりの不意打ちに体中が心臓にされたみたいで、

身動きも取れずにいる私に更に追い打ちの一声、


本当の御馳走は、君、


だから、食っちゃっていい?


そんなの、言わなくてもわかってるクセに。




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