#3!
□A
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「and I love you」
――今まで、誰かを本気にスキになったコトなんて、無かった。
自分から特に何もしなくても、近寄ってくるオンナはいたし、
向こうが、遊びのつもり、だってわかってたから、
本気のフリして、こっちから甘いコトバと、モーションを掛ければ、
いとも簡単に、抱いてしまえたんだ。
一度、カラダを重ねれば、それっきり。
カオなんか、覚えてる筈もない。
…なのに、君は、計算も、ずる賢さも、
普通、誰もが、少なからず持っている、
そんな心の黒が、ちっともなくて、
――純白、
というコトバがピッタリで。
自分には無い、その心の白さが、本気で欲しいと、
君に出会ってから、
共にゲームを闘っている内に、そう思えてきて。
嘘も、偽りも、何もない、
俺への想いを、不器用ながらも、真直ぐに表してくる、
そんな君を、愛さずにはいられなくしまってたんだ。
――全てが、終わって、
渦巻く、黒い欲望に傷つき、苦しみながら、闘いぬいた君に、
――捧げよう。
温かな、口付けと、最大限の愛のコトバを。
#ゲームの終わりが、二人の始まり。