#5
□Surprise
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#2
――たまげた、というコトバは、まさに今のワタシに……ぴったりだ。
フクナガさんの、ある「アイデア」を聞いて、しまったから――
「……え、今なんて?」
一瞬、思考回路が、停止してしまって、問い直す。
「もぉ、だからァ、コ・ス・プ・レよぉ。」
――コスプレ?コスプレって、あのコスプレ、だよね?
ワタシの頭は軽く、混乱してて、
――何時もなら、判るはずのコトバを、なかなか理解できないでいた。
「コ、コスプレって、ワタシが、ですよね?」
「何言ってんの、当然じゃない?秋山みたいな、ポーカーフェイスで、何考えてるのかわかんないヤツには、これが、一番よ。」
「……というか、なんで、またコスプレ、なんですか?」
「あんた、ホントわかってないわねぇ。オトコはね、好きな女に、いつもと全然違う姿されると、弱いもんなのよ?」
……フクナガさんのコトバには妙な説得力があって、
ワタシは、そういうものなんだ、と、素直に納得してしまって、
乗り気に、までなってしまってた。
「じゃあ、どんなカッコ、すればいいですか?」
「んー……そうねぇ、アンタみたいなコスプレ初心者なら――」
……結局、殆ど、フクナガさんの言われるがまま、だったけど、
フクナガさんが持ってるモノを家に送ってもらうコトにした。
(なんでフクナガさんが持ってるか、は、聞かない方がいいって、何となく直感した。)