#3!

□C
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「伝えたい事」






―――この胸の中に棲む、モヤモヤとした、モノの正体に気付いたのは、さっき君が堪えてただろう涙を俺の目の前で零した所為。




何度、目にしても、一向に、慣れなくて、一番、俺を、焦らせる、威力をもつ。



―――彼女が、恋人になってから、結構、時が経つにつれ、




芽生えてた、ある感情の正体に、気付かない、ままだったのに、




………なんだよ、やっぱり、そうだったのかと、突然の、確信。




――あぁ、もう、あまりに鈍い俺、腹が立つ。




―――これじゃあ、君を、好きだと、気付いたあの時と、同じじゃないか、と。



―――あー、もう、そんな、堪えるような、泣き方するなよ?




今、気付いた、キモチの「正体」、ちゃんと、君に伝えないと、いけないんだから。




―――なぁ、直、もう、そんな、泣くなよ?




―――だ、だって、しんいちさ……

……ひっ、だ、だって恋人が、あんな風に、死んじゃうなんて―――




―――彼女が見てた、ドラマが、悲恋に終わってしまって、



………それが、彼女の涙腺に、ジャストミート、したから、こんな、泣いてるワケで。




――でも、この感情に気付いたら、すぐに言わないと、真実味、無くしてしまうから、



ソファで涙を止められないでいる、彼女の直ぐ横に、腰を下ろして。




―――ね、直、こっち向いて?




―――黙ってしまってるけど、瞳は、ちゃんと、こちらに向ける、彼女。




―――な、あんな、結末、嫌だった?




―――うん、もし、これが、自分、だって、って思ったら……




………直、俺は、そうならない様に、これから、ずっと傍に、居るから。




―――ずっと?



―――そう、だから、



………期限は、なしで、な?



―――彼女の、驚いた瞳、開き切る前に、




―――抱く。



―――今夜は、その決意、を君に示したいから、




いつも以上に、忘れられない、夜に、してやる、よ。



もう、悲しい涙は、流させない、今日、君を、




……一生、愛す、って、決めたから。




#確信すれば、もう、揺るがない、想い。



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