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□お化けも食わぬ
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リーダーとしてかなり複雑だが、六聖獣は少しおかしいと思う。
<お化けも食わぬ>
「肝試し、か?」
ソファに座りながら本を読んでいた中、唐突にきりだされた話題に、ユダは目を瞬かせる。
ソファの背から身を乗り出しているガイは、無邪気そのものの笑顔で頷く。肩にのっている子猫が、飼い主に賛同するかのようににゃぁと鳴いた。
「そ。最近暑くなってきたし、ちょうどいいじゃん?ゴウとルカは行くってさ」
「シンとレイは?」
「ルカが行けばレイもついてくし、シンはユダが行けばくるって」
「・・・・そういう、ものか?」
怪訝そうなユダに、ガイはにこにこと笑う。その背後になにかの波長を感じ取れるのは、おそらく付き合いの長いゴウくらいのものだろう。
だがしかし、残念ながらここにゴウはいない。
「まぁ、いいが・・・・」
六聖獣全員で何かをする事自体は歓迎だが、ユダは首を傾げた。何故に、肝試し。
異形のものと時々対峙する六聖獣の中に、幽霊を恐れる者がいるのだろうか。
「じゃ、ユダも参加なー」
上機嫌でユダの自室から去っていくガイの肩で、また子猫がにゃぁと鳴いていた。
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