双花焔恋(少陰長編)

□解
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※R描写があります。








 暗闇の中、白い茵が乱れて波のように見える。


 その上で蠢く、二つの裸体。


「足りません、もっと、もっと深く」

「っ、ぁ……!」


 茵の上に押し倒された敏次は勤勉そうなその顔を歪め、己の上で激しく動く妖艶な妖を見上げる事しかできない。

 屋敷の中の家族や女房は皆逃げられただろうか。自分がこの妖の動きを止められたのはほんの僅かだった。無事でいることを願う。


 繋がった部分が熱い。何度も何度も搾り取られて、もはやまともな喘ぎすら出ない。


「ふ、ふ……。なにをお考えですか。そんなに余裕ならば、またこちらを弄って差し上げましょうか」


 ぐい、と白く冷たい妖の指が、敏次の後ろの蕾に触れた。すでにほぐされているそこは、いやらしい音をたてて妖の指を飲み込む。

 おおげさな程体を跳ねさせ、敏次は掠れた悲鳴をあげる。


「い、いやだ、そこはもう嫌だ!」

「なぜ? あんなによがっていたじゃありませんか。そろそろこちらも飽きてきましたし、またここに突き立ててあげましょう」


 激しく抜き差しを繰り返しながら、妖は敏次の後腔をぐちゃぐちゃとかき回す。


「ひ、ぁ、だ、誰かっ……!」


 咄嗟に叫んだ敏次は、妻戸の向こうから甚大な霊気が叩きつけられてきたのに目を見開いた。




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