その他Novel
□日照り
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ミナトが俺を独占したいように、俺もミナトを独占したいと思っている。
ヤンデレで最恐だと言われてる可愛い俺の嫁だけど、俺以外に見向きもしないし、浮気もしないとわかっているけれど。
やっぱり、ほかの奴と話していたらむかつく。
(中には例外はいるけれど。)
ミナトの世界は俺だけでいいし、俺だけを見て、感じていれば良いのに。
………どうしてミナトは………ミナトの見る世界は………俺だけじゃないんだろう?
ぐるぐる回る異常な思考を理性で押さえ付けて、本能でミナトに跨がった。
ダメだ(どうして?)
大事にしたい(壊せば良い)
愛したい(殺したい)
抱きしめたい(首を絞めたい)
まるでもう一人、自分がいるようだ。
眠るミナトの真っ白なその首に両手を伸ばして、少しずつ力をくわえる。
息苦しさに呻くけれど起きはしない。
抵抗もない。
可愛いミナト。
可愛くて可哀相なミナト。
何も知らない幼い頃に戻れたら、俺から逃がしてやれるのに。
ミナトが目を覚まして俺を見る。
現状がわからないミナトが目で訴える。
ダイチなの?と。
「大好き、ミナト。
愛してる。」
言葉に喜んだミナトの首が音をたてて折れた………。