その他Novel

□ふじちゃんの不幸な一日
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「えぇい馬鹿め馬鹿め!!
少輔とわしに近付くな変態!!」


そう緑のふくろうは叫ぶと、片っ端から近くにあった本を銀の鳥に投げ始めた。
ばさばさと綺麗に仕舞われていた本達が無残にも宙を舞う。
しかも角が的確に銀の鳥を狙うので完全に凶器だ。
流石の銀の鳥もそれには少し驚いた。
そして緑のふくろうのその気迫に本当に苦笑する。
仕方なく飛んでくる本をさりげなくぶつからないように避けながら、銀の鳥は出口に向かう。


「どうも今日のふじは機嫌が悪いようだ。
また来るよ。
何かあったら言ってくれ。」


そう言ってにこやかな態度を崩さず銀の鳥が扉から出て行くと同時に、


「二度と来るな馬鹿め!!」


べしゃっ

丸めたじゅうたんが閉じた扉にぶつかった。






ぜーはーと息を肩でしながら、緑のふくろうが息を落ち着けている。
その横には紺のふくろう。
相変わらずまだ本を読んでいる。
よく巻き込まれなかったなと緑のふくろうは密かに思った。


「………少輔、頼むからもうあやつには会うな。」


そう気持ちを沈めながら力無く緑のふくろうが言う。
体力を大分消耗したらしい。
いつもの元気がない。


「………ん?
宗茂くんは帰ったのかい?」


帰った事に気付いておらずけろりとそう言った紺のふくろうの返答に、周りの更に散らばった本に囲まれながら緑のふくろうは今日一日で一番のため息を吐いた。


このマイペースどもめが!!




END.


振り回されまくるふじちゃんでした。
そして凶器な本を避けて少輔さんは自分の本を読んでいました。
おじいちゃん凄いや!
後、宗茂さん適当ですみません。
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