小説

□満ちない愛
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桜の花が散るあの道で

君は踊り苦しみ

俺は狂い壊れ
果てしなく綺麗な道を

2人で愛した

そして…


「カーカーシせんせっ」
サクラが淡い紅色の顔をしながら俺のところに寄ってきた

壊れてしまい 壊してしまいそうだ

「なーに サクラ?」

「あのね!実はサスケくんに最後にあった場所まで一緒に行ってほしいの」

意外だ
俺にそんなことを言うなんて


「今日は任務もないしいいけど泣いたりすんじゃなーいよ!」

「…うん」

「さ。行くから準備して来てネ?」

サクラが誰かのために泣くのとか鳴くのとか
もう我慢すら出来やしない

もう泣き顔を見たくない

春…
それはサクラの舞台だ
オマエが踊り
そして
俺も共鳴して
寂しい者同士の屈辱を
味わえる


「凄いね。カカシ先生っすっごい綺麗だよー!」

「…………あぁ」


桜が散り風が吹く度揺れる

「何?カカシ先生?重苦しい顔しちゃって…止めてよ……あたしその顔嫌い。寂しくなるから止めて?」

俺は確かに今共鳴した

誰もが皆幸福の形にはまっているワケではない

俺らなら分かり合える


なぁ サクラ 共に墜ちてくれ

そして

俺と寂しくない日溜まりを…

今も昔も変わらぬ愛
年齢など関係なく

潰れさふなくらい

今でも愛してる

俺は
永遠を探し始めた
 

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