saloon

□ゆーやけコンビニ
1ページ/1ページ



「いらっしゃいませー。」

放課後のコンビニ。
今日は給料日だ。

──やったー、桃香と遊べるぜー☆

まあ
「貢がされる、の間違いだろう」
とクソシトには絶対言われるが。

はっ、クソシトのゆー事なんか俺は気にしねえ!



「いらっしゃいませ〜!」

いつになく俺がウキウキしていると、

「あ。チカちゃん。来ちゃった。」

芝の奴が来やがった。

相変わらずのキレイな顔。
キレイな体。
キレイな髪。
キレイな声。




「お前…、なんでここが?」

「ああ、こないだチカちゃんが言ってたじゃない。」

「そう…か?」

それより。
この間の出来事から俺たちは敵になった。

もしかして俺の事を殺しにきたのかも、なんて。

やはり、なんとなく気まずい気がする。



「芝…、
「ここがチカちゃんのバイト先か〜。」

…のは俺だけか?

相変わらず、芝は人の言葉も聞いちゃいねえ。


新発売のおにぎりを手にとって、これ旨そう、とかなんとか呟いていて。




──数分後。

「チカちゃん。お客さん、あんまり来ないねー。」

「………」

何故だっ!
なぜこいつはずっとここにいる!

なんか、コンビニのエプロンを付けた自分の姿が間抜けに思えてきた…

はぁ。


「チーカちゃん。」
「は─…」


とりあえず、
俺を狩りに来たのでは…なさそうだな。


俺は少し嬉しくなった。
「れーいちろーくん、折角来店してなさったのですから、何か買っていきなさるはどうです?」

「…─チカちゃん、敬語、なんか微妙だよ。」

「///…う、うるせぇぞ芝!俺は敬語なんか使い慣れてねーんだよ!」






夕方。
誰もいないコンビニ。
夕焼け色の西日が差して、少しまぶしい。


「ふぁ…ちょっとねみぃわ。」

「あんまり寝てない?」

「うーん、最近忙しくてさ。」

「あぁ…じゃー、ちょっと寝る?俺、バイトってやったことないからやってみたいんだよね」

「じゃー寝させてもらうわ。よろしく。
ふぅあーあ」


大あくびをして、俺はうつらうつら、寝てしまった。



気怠い微睡みの中。

「……チ…俺…退…けど…」

途切れ途切れに耳が言葉を拾って、目が覚めた。
でもやっぱり眠いので 寝たまんまの姿勢でいると、

「チカちゃん。すごい、好き。」

──ちゅっ。

唇に何か柔らかい物が重なった。




えっ、これ、まさか…まさかな!ははー!

軽いパニックになって目を開けると、芝のキレーな顔が俺の顔の真正面にあって。



「えぇぇ、あ、はははは」
これはもう、パニックどころではない。
俺は、脳が情報を処理仕切れず 笑い出した。


「チカちゃん、好きだよ。」

…でも芝がキレーな目で俺を見るから。



「見る…な…ッ///」

「…チカちゃん?」

「帰、れ。」

「分かりました、分かりました。チカちゃん、かわいー。また来るね。」










芝が帰った夕方のコンビニ。

客は来なくて、
俺は耳まで熱くなってて、


「どーしよー…///」




あー。

なんて最低な給料日。






.....



あとがき。


芝チカです(^o^)!

チカくん受けもアリですね^^




ここまで読んで下さり 有難うございました!

 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ