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□束縛君と自己中君
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「なあ、お前今どこ?」
「仕事場近くの喫茶店。」
「一人?」
「いや、同僚の女の子と。」
「…意味わかんないんだけど?」
「同僚の女の子と一緒に喫茶店で飯食ってる。」
「そっちの意味わかんないじゃないし。浮気?」
「女の子と飯食うだけでか。」
「彼氏いんのに非常識じゃないの。」
「飯だけだっつの」
「サイテー。つか最悪。」
「なら別れるか。」
「……え、」
「サイテーなんだろ。じゃあ別れるか。」
「そッ…そういう問題じゃねえじゃん」
「そういう奴だから、俺。」



束縛君と自己中君。




ぷるるる、ぷるるる、
「ハイもしもし。あ、エミちゃんか。」
「…………。」
「うん。うん。じゃあまた今度ね。」
「なあ、」
「ん。」
「彼氏とさ二人でいんのに、女からの電話取るんだお前」
「電話なんだから取るだろ。」
「俺といるときくらい無視しろよ」
「お前俺に仕事クビになれっつってんのか。」
「仕事と俺とどっちが大事だよ」
「仕事。」
「…仕事…」



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