darkness

□死
1ページ/1ページ



もし

私の背に。


鳥のような翼が
あったとして。




宇宙の
果てへと飛んでいけば

酸素を取り入れられず
呼吸ができず



宇宙の
塵と

なりえるだろうか。





もし

私の足が。


魚のような
尾鰭だったとして。



海の
底まで泳いでいけば

肺呼吸しか
できない私は



海の
藻屑と

なりえるだろうか。





もし
私に


生き物にある
「恐怖心」や
「痛み」が


なかったとして。




今直ぐにでも

この

体を動かす
動力源である


左胸の煩いモノを

潰してしまうことが




出来得るだろうか。







「生」は

他者から
与えられるモノなのだから


「死」こそが


他者から
与えられるモノで

あるべきだ。

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ