おもちゃ箱
□その理由
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「珍しいな飛段…」
「んぁ?何が?」
「…お前が茶屋に寄りたいと言わないのは…」
「オレは別に茶屋が好きな訳じゃねーの!!」
「まぁ寄るつもりはないがな…」
ふてくされた顔で答える飛段。
別段、金銭的に節約できるから
茶屋に寄るつもりは毛頭ない。
何事もなかったかのように
茶屋の目の前を通りすぎる。
しかし
何故だかオレの目線はいつになく飛段をとらえてしまう。
「………」
名残惜しそな目で茶屋を見る飛段。
同時に、先ほど見た寂しそうな目をしていた。
そんな奴の姿が頭から離れず
オレは何も言わず、静かに足を止めた。
「んぁ?なんだよ角都…」
「………」
「またシカト「飛段…」
飛段の言葉を遮るように名を呼ぶと、それに驚いたようにオレを見る飛段。
オレはそんな飛段を見つめる。
「角…都…?」
「…飛段……」
「…なんだっつーの…ホント//」
「飛段…」
「だから、なんだよ角都ゥ?//」
「飛段!!」←
「Σなんだよ!!?」
「名前を呼んでも楽しくないな…」←
「Σ今さらかよ!?」←
オレにツッコミをする飛段。
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