うちは兄弟
□兄さんはミステリー
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暗闇に浮かぶ美しい満月。
その月を、岩のような骨の上に座り見つめる一つの影と
その影を見つめる影があった。
マダラ「何してる?とっくに準備は整っているんだぞ」
サスケ「…こうして月を見ていると、あの夜のことを思い出してな…」
マダラ「………」
サスケ「あの時、イタチは泣いてた…。」
マダラ「そうか…」
サスケ「どうやらアンタが言っていたことは本当のようだ…」
サスケの言葉とともに
静かに夜が流れてゆく。
マダラ「それで…イタチをどうする…?」
サスケ「真実を知った今、イタチが望むように生きる事はできない。」
マダラ「……」
サスケ「オレは蛇を脱し鷹となった。…今は世界が、オレの進む未来が見下ろせる。…だから、オレはオレのやり方でうちはを再興してゆく。」
サスケがそういうと
しばらく沈黙が流れた。
マダラ「前々からお前の事で思っていたことがある。」
サスケ「…なんだ」
マダラ「お前の小隊名の『鷹』とは、オレのトビという名を漢字に直すと『鳶』になるから、同じ鳥類の名前をもじっt…」
サスケ「違ぇよウスラトンカチ。」←
ここは暁のアジト。
オレは兄貴との戦いのあと
その場で気絶した。
そしてマダラに看病され、真実を聞かされて今にいたる。
目の前にいるこの男が
兄貴や九尾が言っていた『うちはマダラ』という男…
マダラ「………」
サスケ「……」
確かに禍々しいような感じをうっすらと感じる。
恐らく前に言っていた九尾の言葉からして
コイツは相当の手練れであることが容易に想像がつく。
マダラ「………」
兄貴の話しによれば、うちはの長である。
弱いわけがない。
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