うちは兄弟

□おやすみ
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サスケ「なぁ兄貴…」


オレを呼ぶ声。


サスケ「あの野郎…まだこないのか?」


不満そうに外を見るサスケ。


イタチ「あの人の事だ…。今頃、木の葉をいい感じに足止めしているんだろう…」


此処はうちはのアジト。
サスケとの決着をつける場所と決めていた。

だが実際は決着も何もない。
ただ…周りへの復讐という見せかけだけのもの。

先ほどゼツが…マダラさんに知らせに行っただろう。





オレ達2人が
仲直りした…と。






あの人は全てを知っているから…
何も驚かないだろう。


サスケ「まだかよ…」


不満そうにオレの隣で言う。
今オレは、サスケに右横から抱きしめられている状態…
アイツの腕の中にスッポリと収まっている。

弟なのに、こうもオレを安心させてくれる温もりがある。
…この腕の中から出たくなかった。


サスケ「兄貴…細いな…。折れそうだ」


そう言いながらクスクス笑うサスケ。
オレのよく女のようと言われる身体とは対象に
サスケは修行のせいか…ちゃんと男の身体をしていた。

頼れる…と言うのか…
よく分からないが、昔の弟のか弱さなど微塵も感じなかった。

そんなことを考えていると、ようやくマダラさんが来た。


マダラ「遅れてすまないな。」

サスケ「遅せぇよ…ウスラトンカチ」

マダラ「いい感じに足止めしていたんだ。そう怒るな。」


マダラさんはそう言いながら仮面を外すと、オレのそばに座る。


サスケ「へぇ…アンタ、そういう顔だったのか」

マダラ「意外か?」

サスケ「まぁな…」

マダラ「そうか。意外の意味が気になるな。」

サスケ「…後で教えてやるよ」


和やかな雰囲気で話している2人を見ていると
オレは何故だか泣きそうになった。


サスケ「ん…どうしたんだよ兄貴…」

マダラ「大丈夫か?」


そう2人で優しく微笑みながら問いかけてきた。
オレはそれを、なんとか笑みで返した。

するとサスケがそっとオレとマダラさんに黒い小さな粒を一粒ずつ渡してきた。
もちろんサスケも自分の分の一粒を持っていた。




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