novel?2

□キラキラ世界
1ページ/1ページ

輝きが溢れてる。源にいるのは、あなた。



【キラキラ世界】


別にいつだって、アンタのこと考えてるわけじゃないよ。

目覚めから考えたって、朝起きたばっかの時は「眠いなぁ」って本能に支配されてるし、昼になればかったるい勉強が待ってる。
ペンを回しながら、窓の外を見ていれば放課後になるし、放課後になればテニスが待っている。

癖の強い先輩達のテニスを攻略する時には、どう攻めるかに意識が集中してるし、終われば腹が減って考えるのは夕飯のおかずのことかな。

家に帰って、風呂入って、カルピンと遊んでればあっという間に夢の世界だ。

こうして見ると、意外と毎日忙しく回ってて、他のことが入り込む余地はない。


でもふとした時に、会いたいな、って思う。

意識してなくても、声が聞きたいな、って。

アンタならどう感じるだろう、って思って、瞳を見詰めて、視線を絡ませて・・・アンタに触れたくなる。

ねぇ、これって、好きってことでしょ?


全部なんてきっと嘘だ。

アンタに嘘はつきたくないから・・・甘い台詞は言えないけど。

確かに、俺の世界にはアンタが居て、そこだけやけに鮮やかだから。

キラキラ世界。

アンタを思い出す時、世界は輝きを増す。





end

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ