novel?2
□限り無い愛を、あなたに誓う
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一瞬で変わった。そう・・・変えられた。
他でも無い、あなたに、あなたの存在に。
あなたの心に触れた瞬間。新しい「俺」になったのだ・・・。
【限り無い愛を、あなたに誓う】
何でも無い、気にかかることでも無い、そう思っていた。
輝くばかりのあなたの瞳に、俺が映ることが無い、という事実を突き付けられたこと。
あなたの視線は俺と絡むことは無いのだ、と思い知らされたことさえ。
あなたが、俺の居ない所でも、自分らしく、自分の信じた道を進んでいるなら、俺には何の不満も無いのだ、と真から思っている、と思っていたのだ。
だけど、今日この日に、遠くから見ているだけだったあなたが、俺を見付けてくれた。
視線が合わさり、俺を一個の人間と認識してくれた。
何より、俺の思いを受け取ってくれた。
そして、それを嬉しいと言ってくれたのだ。
所詮キレイゴトだったのだ、と実感した。
傷付きたく無いから、あなたは俺には手が届かない存在なのだ、と決めつけていた。
がむしゃらになることでも無い、と、努力を怠る自分を甘やかした。
でも、今この思いはどうだろう。
瞳が合わさるだけで、胸が幸福で満たされる。
嬉しそうな姿を、俺に見せてくれる・・・そんな様子に、胸が・・・熱くなるのを止められない。
あなたの人生に絡むことを望まずに生きる、なんて、そんなことはもう出来ない。
だから・・・、だからこそあなたの瞳に映る瞬間の自分が、いつも輝いているように、あなたの隣りに並ぶことを許されるような、そんな人間になってみせる。
俺は一つ進化する。
あなたの瞳に映る度に。
俺は一つ深化する。
あなたの心に触れるために。
心を誤魔化したりはしないから、あぁ、そうすれば見えてくるだろう?
硬い殻に閉じ込められていた、脆くも自分の中で唯一絶対に誇れる輝くばかりの心が・・・。
この心で、あなたに語りかけよう。
そう、尽きることの無い思いを。
限り無い愛をあなたに・・・。
END