novel?2

□匂い立つ芳香に焦がれて
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部長のため、だから我慢して・・・。





【匂い立つ芳香に焦がれて】



シーツの波に、白い肢体が泳ぐ。

もうかれこれ一時間は経つだろうか。敏感過ぎる身体をもて余して、部長はずっと漂い続けている。


きっかけは、至極簡単なことだった。
初めて家に部長を誘った、今日。
まだ想いを告げ合ってから3ヶ月と少し。
両想いになれるまで何度でもチャレンジしてやる、と思っていたけれど、俺の告白に深く頷いてくれて・・・。

まだ身体を繋げたことはない。
触りたくてたまらない時もあるけれど、一方的な欲求で、部長との初めてをなし崩しで終わりにしたくないから。

いつかその時を思い出して、ほんのり頬を染めるような、そんな思い出にしたい。
夢見がちな発想だろうか?


それなのに・・・。


「ビシッと決めろよ、青少年!!」なんて親父が言うもんだから何かと思えば、夕飯の席で部長の食事にクスリを混ぜていたらしい。

最初はどういうことか状況が分からなかった。

クソ親父っ、後で覚えておけよ。




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