novel?

□ぞうさんとバナナ
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男達の仁義無き闘いの幕は切って落とされた・・・のか?




【ぞうさんとバナナ】


全国大会も終わり、久しぶりにゆっくり出来る夏休み中のとある日。
手塚家一階の中庭に面した客間に集まったのは、この夏をより暑く、輝いたものにしてきたライバル達だ。
この男達が集まったきっかけは、手塚&真田の何とも羨ましいデュエットソングズである。

あんな歌詞で、手塚に「カワユイ」なんて言われてたまるか!!と集結した男達によって行われる「手塚に相応しい男は誰だ!!夏の陣」なのだ。




「夏の最後にテニス合宿でもしよう。その打合せにお前の家を貸してくれ。」との手塚がいかにも食いつきそうなネタをチラつかせて、今日のこの時間を捻出した面々。

男達の内なる炎は今、全国大会での軌跡に勝るとも劣らぬ程燃え盛っている。いかにライバル達を蹴落とし、手塚に相応しい男としての称号を手に入れ、周りを圧倒できるか。
皆、前にのめりこまんばかりの勢いである。



「だいたいよぉ、手塚の新曲。あの歌詞、お前らも見たよな、あーん。」

「あれには流石の僕も驚いたよ。
まさか手塚がサイズを気にして、あまつさえ、「小さい」のが可愛い、だなんて言うなんて。」


「本当にあの手塚がねぇ。まぁ、俺ので満足させられない訳は無いけど。
ちなみに、俺は立海1だからね。まぁ、真田の汚いモノは見たくはないから、ノーカウントだけどね。
それにしても、青学のルーキーまで参戦してるみたいだけど、君のサイズじゃ手塚を満足させるには至らないんじゃないかな。」


「ふっ、大した自信っスね、幸村さん。
悪いけど、あんたたち、俺がアメリカ帰りだってこと忘れてない?
俺の・・・ヤバいよ。」
真っ先に集まったのは、全国大会でも大きな実績を残した、跡部、幸村、不二、越前、の四人であった。


「このメンバー見てみりゃ、俺様が一番なんてことすぐに分かりそうなもんなのによぉ。
お前ら、俺様の美しさに酔いなっ。」

「甘いね、跡部。
僕に勝つのはまだ早いよ。」

「悪いけど、全国ナンバー1は譲れないよ。」

「You still have lots more to work on.」



各々ご自慢のものをさらけ出し、自慢大会勃発。

手塚が、真田との振付の最終確認だと、自室に上がり、電話をし始めた瞬間に、何とも即物的な、しかし、まさに男の沽券に関わる問題についてのバトルが始まったのだった。




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