novel?
□Every day is anniversary.
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心地好い暖かさの中で、目が覚めた。
ゆっくりと瞼を開けると、そこには見慣れた風景があって。
二人で選んだ、二人だけの空間。この部屋に帰ってきている時が一番自分らしくいられる。もちろん、隣りにいる人物-越前リョーマ-が傍にいる時が何物にも代えられない訳だが。
いつの間に眠ってしまったのだろう。大きな安心感から、夢の世界に自然と身を委ねていたらしい。
隣りにいる越前も眠っている。俺の肩に手を回して、まるで宝物を守るかのように。
それにしても、まじまじと見ると男らしい、端正な顔だ・・・。いつもは攻撃的に見える瞳がこうして閉じられているだけで、雰囲気がこうも変わる男もなかなかいないだろう。
その男が、自分の隣りで本当に優しい顔で眠っている。
幸せそうな顔を見ていたら、自然と笑みを浮かべていることに気が付いた。
「こんな顔が出来るようになったのは、お前のお陰なんだと知っているか、越前・・・。」
優しい気持ちが溢れてきて、眠る越前の唇にそっとキスをした。
お前が隣りにいるだけで、こんなに満たされた気持ちになれる。いつだって二人でいるその一瞬一瞬が、奇跡のように幸せなのだから。
何も予定のない、休日の昼下り。たまにはこんな穏やかな幸せを感じられる日があってもいい。
大切なその時をお前と二人で・・・。
Next is R's anniversary★