novel?

□lovin'you
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いつだって前の年に負けないくらい、全身であなたに恋してる。






【lovin'you】



一秒ごとに美しくなるこの人に、全てを奪われている。

見つめる度に新しいあなたを発見して、その度ごとに何度でもあなたに恋をする。

今年も、一年でもっとも大事な日がやってきた。10月7日、愛しい愛しいあなたがこの世に生を受けた日が・・・。
無宗教な俺だけど、この人がこの世に生まれ、俺がこの人に出会えたことに関しては世界中の全てに感謝したいくらいなんだ。

あなたの隣りに俺が立つことが許されている、その事実だけで涙が出る程嬉しいんだから。



同じ家に住むようになって、同じ場所に帰ってくることが当たり前になった。当たり前と言えることが、どんなに幸せなのか、今の俺にはよく分かっている。出会った頃より、少しは成長した今の俺には。



誕生日ケーキなんて恥ずかしい、と頬を染めるあなたが見たくて毎年用意するケーキも、二人で仲良く食べた。二人きりの時間、特別に出掛けることもなく今日という日を二人で過ごしたいと希望したのは、あなたからだった。


テーブルごしに、頬を赤く染めるあなたも、楽しそうに笑うあなたも、熱く潤んだ瞳を恥ずかしそうに臥せるあなたも、全部が全部俺のものだなんて。

信じられないくらいの奇跡。あなたの誕生日に、あなたよりも俺の方が幸せだ、と告げたら、クスッと小さく笑われた。

-本当のことなのに、信じてないな-

口元に綺麗な長くて白い指をあて、クスクス笑うあなたに、幸せが満ちてきて・・・。




その指を掴み、そっと自分の唇に。


息をのむあなたの気配を感じながら、瞳を瞑り、口づけた。

----許されるなら、いつでもあなたの傍に----
部屋を支配するのは、あなたの吐息。そして、絡めとった視線は、先程までよりもずっと強い熱情を伝えてきた。

口づけた手を取り告げるのは、どんな時だって変わらない愛の言葉。

-お誕生おめでとう。国光さんの誕生を心からの祝福を持って迎えます。

いつだって前の年に負けないくらい、全身で国光さんに恋してる。
その恋が確かな愛に常に形成されているんだ。
おめでとう、そしてありがとう。

国光さんを、



愛しています。








END

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