novel?

□苦しい想いは、常に恋の裏側に
1ページ/2ページ

切ない、苦しい、こんな気持ちでいっぱいで、カラダから溢れてないかって・・・。
いっそ、こんな想いは閉じ込めればいいって何度思ったか、あんたは知らないよね?
俺が、こんなドロドロした想いを隠してるなんて。
知られたくない、でも・・・、気付いてほしい。
矛盾を含んだこの想いの形を、もう維持することは困難だよ。
だから・・・。



【苦しい想いは、常に恋の裏側に】


あんたと出逢ってから、俺は弱くなった気がする。
いつも、あんたの気持ちを気にして、あんたの視線を気にして。

視線が俺に向けられてるだけで、自分でも笑っちゃうくらいドキドキしてさ。
俺以外を見るあんたに、あんたの視線の先の存在に嫉妬を覚えて、そんな自分に気づかされるたび、自分を激しく憎悪する。

こんな俺知らなかったよ。
他人の一挙一動を気にして、一喜一憂する俺なんて。
知りたく無かったんだ、こんな自分は。
こんなにも独占欲が強くて、あんたには似つかわしく無い醜い自分のことなんて。


初めての恋が、こんなにも重くて苦しいものだったなんてね。
予想外の展開を楽しむ、いつもの余裕も今の俺には無い。

人生12年しか生きてない、青二才な若造の勘違いだって、思うかな?

でも、この胸の苦しさも、あんたを想って泣きたくなる程の愛しさも、全ては本物なんだ。


抑え付けてきたこの想いは、日に日に大きくなって、もう抑えられる自信が無いよ。

自分勝手なんだ。
あんたが困惑することが分かっていながら、溢れ出す想いをあんたに押し付けようとする俺の行動は。

でも、止められない、止まらないんだ。


だから、俺の気持ちを受け入れられないなら、逃げて欲しい。
俺が、二度と追い掛けようなんて思わないほど、遠くに、どこか遠い所に。
俺の想いを打ち砕いてほしい。
全てで、拒絶して。


そして、もし、もし、俺の想いを受け入れてくれるなら、
俺はあんたを一生離さない。
俺の全ては、その瞬間、あんたのものになるんだから。



決戦は、今日。
あんたに、この想いを打ち明ける。

あんたの答えがイエスであることを。

そのイエスを貰えたら、俺は恋の裏側の、この苦しみも切なさも、全部をあんたに話すから。

ねぇ、あんたのイエスが欲しい。
その一言で、弱い自分が、少しだけ強くなれると思うから。


手塚国光、俺はあんたのことが・・・。









next page あとがき&説明
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ