novel?
□ぞうさんとバナナ
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熱い男達の闘いが繰り広げられているその時、手塚は自室で真田との打合せに余念が無かった。
「Aパートの振付については疑問が残るな。真田の意見はどうだ?」
「うむ、俺もその点は気になっていた所だ。
もう一度、合わせて確認する必要があるな。」
「真田。では急で悪いが今からは空いていないだろうか?実は、今自宅に跡部達が来ていているんだ。練習の出来を確認してもらうのにはうってつけだと思うんだが。」
「ほぉ、それはいい。では向かわせて貰おう。実は今、東京の親戚の家に来ていてな。青春台までは20分程というところだ。」
「そうか、それは好都合だ。では、駅まで迎えに行かせてもらおう。」
「それは助かる、では後程。」
「あぁ。」
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その頃の客間では・・・。
未だ、手塚に相応しい奴は!!基い、手塚に相応しいナニは大会が絶賛開催中であった。
「お前達もなかなか諦めが悪いじゃねーの。」
「跡部さんこそ、オレのに怖じ気づいたんじゃないんだ?」
「悪いけど、客観的に見て、僕のが一番だって早く認めてくれないかな?」
「この勝負には負ける訳には行かない!手塚のためにも、何よりも僕のためにも。だから勝つのは僕だ!!」
と、まったくの平行線をたどり続けているのだ。
・・・ノックの音が響いているにも関わらず。
何度目かのノックの後、客間の引き戸が開かれた。
「あらぁ、みんなこんな昼間から。
若いっていいわねぇ★★★」
「「「「彩菜さんっ!?」」」」
「みんな、立派だけど・・・。
やっぱり真田君が一番かしら♪」
「「「「どーいうことですか(っスか)彩菜さんっ!!」」」」(思わず隠すことも忘れ彩菜に詰め寄る面々)
「うふっ。国光ね、大きいバナナが好きなのよ★大きいのがねっ☆☆
じゃあ、みんな、ここに麦茶と水羊羹置いておくから、食べて頂戴ね★
ご馳走様でした☆」
「「「「彩菜さーん!!説明をっ、説明をぉー!!」」」」
一同が茫然と何とか、衣服を整え座り込む中、最悪のタイミングで、真田が手塚と共に手塚家に到着した。