頂き物
□愛しき者
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安倍邸の一角で寄り添い合う子供と紅き神将、紅蓮……
昌浩は逞しい腕に抱かれ、顔を朱に染めている。
それが愛らしく、紅蓮は腕に力を込めた。
「愛してる昌浩」
「////」
「昌浩は?」
「……わかるだろ/////?」
「口で言え……」
「だ、大好きだよ/////」
「昌浩」
小さな音をたてて唇が重なる。
触れるだけではなく、次第に深くなり、濡れた水音を奏で始める。
「……ん、ふぁ…れ、ん……」
苦しくなったのか、厚い胸板を叩く。
名残惜しいとは感じたものの、昌浩のことを考え、素直に離した。
「朱い、な」
「っもう//////」
昌浩は大きな恋人に抱き着き、隠すように顔を埋める。
小さく笑って自分に抱き着く頭を優しく撫でた。