おはなし
□まほうのランプ
3ページ/13ページ
「…あ、あのォ…」
恐る恐る声をかける私。
ランプの大魔王(?)はギロリと私を睨みつけた。
…コワイ…っ!
震え上がっている私を無視して、彼はゆっくりと口を開いた。
「我が名は…"アンドリュー・ド・スチュワート・オーグンロス・アーヴァンベル・ボン・ジュ〜ル・ウォルミアス・ぺ・ロベルト・キム・ニカウ・レオナルド・オーウェン・トミー・タナカ"…通称ランプの魔神である」
「名前、長っっ!!なにげに日系だし!ってか、"ランプの魔神"でいいじゃん!」
「……」
魔神は、私のツッコミをスルーして言った。
「願いごとは何だ?」
「いきなり本題かい!!!!!!」
「余のことは物語などでよく知っているだろう」
「そりゃそうですけどね…」
「で、願いごとは何だ?」
「……」
願いごと?何だろ…?ツッコミばっかで忘れてた。考えないと。
悩む私を見て、ランプの魔神は言った。
「ないのか。じゃー帰ろ」
「いやいやいやいや」
あわてて、帰りかけたランプの魔神のすそをつかむ。
「なんだ?」
とランプの魔神。
「いやいやいやいや」
私はランプの魔神をイスに座らせ、お茶とお菓子(せんべい)で、もてなした。
だって、願いごとがひらめいたから。