小説・陽光に包まれて

□小春日和
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あったまに来たぁ!!
涼介ったら、まただ!
もぅ…我慢も限界よ!
亜依子からメールで知った事実…。

“清良(きよら)。
ただいま飲み会中。
バイトまだ終わらないの?もぉ、早く来ないから、涼介がまた、お持ち帰りしてったよ!!
あんたがいるのに、何人目よ。いい加減切っちゃいなよ。あんな奴”

「はぁ〜。亜依子…わざわざ知らさなくてもさぁ…もう、予想してたし」
ため息でちゃうよ。
バイトだから、今日の飲み会は参加できなくて、毎回ノリノリで参加する涼介を見て、不安いっぱいだったから。
解ってたよ。でも、不安に思いながら知らないのと、知ってしまうのは違うんだってば。最低…。

「すいません。サーモンタルタルバーガー2つ下さい。」
「ぁ…はい。いらっしゃいませ。お飲み物は、何になさいますか」
「じゃあ、コーラのM」
「はい、かしこまりました。」

今日は、閉店までバイト入ってんだもの。こんな気持ちで、あと1時間働かなきゃいけないんだ。
「涼介の…ばか…」
「店先で、暗い顔するな」
「ぁ…すいません」
チーフに、叱られた。
バイトや部下に優しくない人…。
来年卒業したらお別れだし、いいけどね。
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