小説『記憶』
□過去と向き合う宇佐愁星
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“一声優で終わるのか、神使の役割のある声優となるのか”
同じ境地で世界唯一の声優…。
それが、天命なら、
なぜ、出逢うんだ。
“生まれ変わる前にキチンと約束して生まれてきても、君は、あの御魂に出会うと天命を忘れて追いかけてしまう。”
そう。志織さんに逢うと苦しくて、離したくなくなる。
高校の時の、あいつらの時とは違うけど…志織さんとの関係を今回は、良い縁に変えなければいけないんだ…』
『志織さんと同じ境地の神使の役割を持つ声優に成るための努力をしなければ…そうだ。まずは、…』
「宇佐さん」
後ろから声を掛けてきたのは、知らない女の子だった。
「はい…」
中学生ぐらいの女の子は、瞳をキラキラさせて
シュウに近づいてきた。
「あの…私…ずっと、宇佐さんの出てるアニメみて…あの…それで、いつも元気に幸せになれるんです。」
「あっ…ありがとう」
「もう、体大丈夫なんですか」
「うん、心配かけてごめんね」
「ブログみて…」
「えっ」
「私…いつも、宇佐さんの声で元気にして貰っててるから。
学校とかで嫌な事があった時…宇佐さんの声聴いたら、頑張ろって思ってえたから」