*小説之扉* †BL†

□【世界変歌】
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さぁ、一歩。










勇気を出して











踏み出して....













【世界変歌】








---あぁ、もう死んでしまおうか…








---そしたら楽になるのかな…

















秋の夕暮れ。優しい夕日が差し込む頃。
黒教高等学校の3階、窓側一番後ろの席に空を見上げる少年が一人。他の生徒はもうとっくに帰っている時間、その少年は自席に座っているのだ。


その手にはビリビリにされた教科書を持って。



---どうして僕だけが…



この少年、アレン・ウォーカーと言う。
生まれつき、顔の左には赤い傷が縦に入っていて、そして左腕は赤黒く血管が浮きでていた。
そのせいで、親に捨てられ学校ではきもち悪がられてイジメを受けていた。


アレンはチラッと教室の時計を見た。
今現在、5時をまわったところ。


---あぁ寮に戻らなきゃ……


そう思い机の横にかけてあったカバンを手に取った。


この黒教高等学校は全寮制の私立学校。
親に捨てられたアレンは高校に上がるとき施設からこの学校に移ったのだ。


教室を出て寮に帰った。
アレンの部屋は201号室。
普通なら1つの部屋を2人で使うのだが、1ヶ月ほど前に違う部屋に移ってしまったので今はアレンだけで使っている。


アレンは扉を閉めるとそのまま座り込み、広々とした部屋を見回した。
施設からこの寮に移ったので、私物は衣類ぐらいで後は備え付けのクローゼット、ベットバスルーム、机これぐらいしかない。
しかも、全て2人用なのでベットは2段で、クローゼットも仕切ってあり、もちろん机も2つある。
何というかとても殺風景だ。


「はぁー;;疲れたしお風呂入って早く寝よー…」


よいしょと立ち上がりお風呂に向かって歩き出した。













お風呂から出ると、髪も乾かさずにベットにダイブした。
そして少し経つと小さな寝息をたて始めた。










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