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□【ポッキーゲーム禁止です】2015/11/12
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【ポッキーゲーム禁止です】
「サカモトく〜ん」
「ん?どうしたケン」
「へへっ今年も恒例のアレやりますよん♪」
「は?」
悪戯ッ子のように笑うケンに嫌な予感しかしないサカモト。
ケンは「これだよこれ!」と言ってサカモトの目の前にかざしたのはお菓子の箱だった。
「………………ポッキー…」
「正解☆じゃあこれからポッキーゲームしま〜す!」
「ポッキーゲームって…男がやっても楽しいのか?」
「楽しいよ〜だってゲームだもん♪」
「…………そうか…」
本当に楽しそうなケンに嫌とは言えずサカモトは苦笑しながらケンの頭を撫でた。
「じゃあ、いきま〜す」
ポッキーのチョコの部分を口に含んだケンは目を瞑りサカモトが咥えるのを待っている。
「………………」
―――――なんかキス強請(ねだ)ってるみてぇだな
サカモトがそう思わずにはいられないシチュエーションに頭を抱えそうになるとケンから「早く〜」と催促された。
「…しかたねぇな」
サカモトが端の部分を口に咥えた瞬間…一気に加速してバクバク食い始めたケンに目を見開いた時には既にケンの顔が近付いていた。
「ちょっ…はや…っん?!」
ケンの勢いが止まるはずなくサカモトの唇にケンの唇がぶちゅーっと重なった。
勿論狙っていたケンにとってはいたずら大成功というわけで、勢いのままサカモトの身体に抱き付くと押し倒した。
「〜〜っ」
焦るサカモトがケンの身体を離そうともがく様をいつの間にかスマホで撮影しているナガノに気付き助けを求めた。
「ケン、もうちょっと攻めても大丈夫みたいだよ」
「??!」
助けるどころかサカモトをスルーしてケンに助言するナガノに一瞬殺意を抱くサカモトだった。
「ぷっはぁ〜えへっ…奪っちゃった♪」
可愛い子ぶるケンの頭を小突きサカモトがケンの身体を退かすと何故かその後ろに列が出来ていた。
「なっなんだ?」
「はぁい、次俺だから」
「は?」
ケンの後ろにオカダ、イノハラが並んでいてゴウは遠巻きにチラチラと見ている。
まだやるのかとサカモトが唖然となっている間にオカダがサカモトの口にポッキーを突っ込んだ。
「来年からはポッキーゲーム禁止です!」
結局ブチキレたサカモトが鬼の形相でゴウ以外のメンバーに説教する光景もまたいつものことだった。
おわり