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□【おんぶにだっこ】2015/11/22
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【おんぶにだっこ】


ある日の楽屋でのことだった。

ナガノはノートパソコンを使って何かを編集しているとそっとした足取りでケンが中へ入ってきた。

「ケン?」

「あっナガノくん」

ナガノに気付いたケンは嬉しそうに笑顔で近寄ってきた。

「どうしたの?何か嬉しそうだね」

「ナガノくんこそ今何してたの?」

「食べ歩きした物のデータを編集していたところだよ」

「そうなんだ」

ナガノはパソコンを閉じるとケンの顔を覗きこんだ。

「んでケンは?」

「俺は特に何もないけど…朝一にナガノくんに会えたのが嬉しかったかな」

「…………そう」

ケンの答えにナガノはくすぐったい気持ちになりながらケンの頭を優しく撫でた。

「ねぇナガノくん」

「うん?」

「抱きついてもいい?」

「いいよ、おいで」

少し恥ずかしそうに照れ笑いを浮かべるケンの上目遣いにナガノがクスッと笑いながら手を広げるとケンは勢いよく抱きついた。

「えへへ〜ナガノくんって抱き心地いいね♪」

「そう?」

「オカダがナガノくんのお尻に拘る気持ちが分かるなぁ」

「そこは分からなくてもいいよ」

苦笑するナガノにケンが甘えるように肩に顔を埋めているとガチャと楽屋のドアが開いた。

「あーっケンがナガノくん襲ってる!」

「うるさいイノハラ」

「だってサカモトくん見てよ〜」

「いつものことだろ」

イノハラとサカモトが入ってきたのでケンは少し残念そうにナガノの身体から離れた。

「ねぇねぇナガノくん今度はおんぶしてね」

「いいよ」

コソッと内緒話をするように話すケンにナガノが頷くとケンは嬉しそうに笑いイノハラに体当たりしに向かった。


「お前ら仲良いなぁ」

「……君ほどじゃないよ」

「あ?」

ナガノの言葉に首を傾げるサカモトを見てナガノは再びノートパソコンを開いた。




おわり

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