ノベルレビュー

□死にたくなるような空
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管理人的評価
文章力    55点
構成力    50点
キャラメイク 65点
独自性    80点
総合     63点
―レビュー数が象徴する読者からの高い共感―
レビュー2作目は、「死にたくなるような空」。この題名に惹かれて、つい読んでしまいました。ジャンルは、ノンジャンル。ケータイノベルが恋愛小説やホラーと言ったジャンルのもので溢れかえっている中、その独自性は異彩を放っています。
以下、少しネタバレになってしまうかもしれませんのでご注意を。
主人公は「めんどくせぇ」を口癖とし、いつも死にたいと思っている無気力少年です。見る人から見れば、「若いくせにけしからん!」と思うでしょうが、今の若い人であれば、この少年の心理が少しは分かるのではないでしょうか?管理人はかなり共感してしまいましたw この少年を主人公とする物語を書くのは大変だったと思いますが、その甲斐あって独特な作品となっています。また、やたらとからんでくる加藤とのドライな関係も面白かったです。
欠点を言うならば、もう少し文章力、構成力が欲しかった、というところです。時や場面の描写が弱いので、主人公の心情やセリフ以外のところをもう少し書いて欲しいと思いました。また、主人公の心情についても、もっと表現方法を変えながら語って欲しかったです。つまり、めんどくさい、死にたい、を連発するのではなく、それを象徴するような回想シーンとかを入れたほうが効果的だったのではないかと思います。着眼点やテーマは面白かったので、それが少々残念でした。
いろいろ批判的なことを言ってしまいましたが、管理人はこういう癖のある作品が好きです。作者さんは羨ましく感じるような才能を持っていますので、次回作も是非読んでみたいと思います。作者さん、ありがとうございました。

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