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□愛×5
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夜は深く星が囁き好きだった。
あの拠点は近くに建物がなく星がきれいに光りそれが好きでドンは葉巻を俺は紙巻を吸いながら空を見上げていた。
『##NAME3##?』
「?」
『After I died , and please forget me in a month(僕が死んで一ヶ月たったら僕のことを忘れてくれ)』
「I cannot do it(俺には出来ない)」
『……………………』
「……ok」
普段は絶対に見せることのないドンの険しい目に思わず肯定の声が漏れた。
ドンはファミリーに対し厳しい声をあげたことがなく規則に反した者さえ受け入れてしまう。
そして、その優しさからドンはBuddha(仏)と呼ばれていた。
そんなドンの唯一の言葉を今となっては理解できる。
ドンは最後まで自分と為に言葉を紡いだのではなかったと。
カスミソウとノラニンジンが好きだったドンの墓の周りには沢山の花が咲いていた。
夜の静けさに包まれた11時、更信はドンとの思い出にふけながら葉巻とタバコに火をつけ墓石の上に葉巻を置いて自らはマルボロを吹かした。
「Don…」
それ以上の言葉は発することなく50分ほどタバコを吸い続けた。
「It is one month in tomorrow after you died.Let's make it end.are you ok?」
日付が変わるであろうすぐそばで更信は優しい笑みで呟いた。
(明日でドンが死んで1ヶ月になる。終りにしよう。いいよな?)
フィルターまで吸いきったタバコを地面にこすり付けると墓石にふれるだけのキスを落とし背中を向けた。
「Good bye,a dearest person.(さようなら、最愛の人よ)」
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